BLOG

青森最終日は、南八甲田の横岳に向かいました。
滑りを重視するなら八甲田、どこか登りたいなら南八甲田、と2つの選択肢があり、サブリーダーとワタシは「せっかくなら違う景色が見たい」と、南八甲田を選択しました。

しかし、当日の朝、サブリーダーは疲れが出たらしく休養すると。
結果、リーダーと2人で出発しました。

南八甲田は、八甲田のさらに南にある山域のことを言うようです。
横岳には、城ケ倉大橋から向かいます。
駐車場は除雪されており、縦列駐車で7、8台は停められそう。
準備をして早々に入山!

尾根に出るまでは傾斜があるが、尾根に出ると、ゆるすぎるほどの緩斜面が続きます。
これ、下りで滑っているときに迷いそうだ。

というより、登りもトレースがバッチリあるから分かるものの、なかったらルーファイしながら行かないとわからなくなりそう。
ときどき出てくる赤リボンの間隔も広いし。

と、一瞬頭をよぎったものの、2人でのんびりとまずは荒川岳を目指しました。
登り出して2時間もしないぐらいで、眺望があるあたりにでました。
そして、ふと横に目をやると、
八甲田がドーーーンと広がっていました!
2人して大興奮!なんて雄大なんだ〜
この辺りから、右手の方に向かって進みます。
こちらも緩い尾根で、しかも幅もあるので、ぱっと見はゲレンデの緩斜面。
想像していたよりも、緩やかでした。
この緩やかな尾根は、お互い好きなところを歩きます。
途中にはよく成長した雪庇があり、それには注意が必要です。
記録でも雪庇があるとあったので、ここは毎年大きいのができるのかも。
今回意外だったのは、風。
写真では一見穏やかに見えるでしょうが、実際は結構吹いています。
しかも、山頂に近づくにつれて強くなっていく。
なので、木が終わる前にはハードシェルを着て、オーバー手袋なども装着しました。

山頂付近まで来ると、木はゼロ。
青空と雪面だけが目の前に広がります。
と、思ったら、遠くに団体さん発見!
しかも、歩きが10人以上にボーダー2名。
隊列を組んで、西側の尾根を下って行きました。

我々が登ってきた尾根もトレースは多いし、もしかして横岳は、実は人気の山なのかしら?

そうこう思っているうちに、山頂に到着!
すごい風だ〜
外したシールが飛んでいきそう!
板も流されて勝手に滑っていきそう…
シール外しがちょっとドキドキしました。

山頂付近は、凍っているところと雪のミックス。
滑るところさえ選べば快適に滑れそう。
しかも、目の前の八甲田に向かっての滑走!
強い追い風に流されないように来た道を滑り出しました。
木々の間を抜け、広い緩斜面を滑る。
人はない!
プライベートゲレンデみたいだ。
目の前に広がる八甲田を惜しみつつ、左に曲がって樹林帯の中へ。
ここも、登りで通った尾根なので、ひたすら緩斜面。

雪がどんどん重くなって来る。
そして、下の方はなかなか進まない‼︎
ワックスをちゃんとつけてくればよかった…

リーダーのシュプールに乗っかり、
手で漕ぎながらなんとか登山口へ。
と、思ったが…
ここでまさかの道が間違いが発覚!
隣の尾根を滑りきっていた。
登りのときに「下り、間違えそう」の予感的中。
仕方がないので、シールをつけて登り返し。
なんてこった…
遠くに見える、橋のところが正解の登山口。
あそこを目指します。
20分ほど登ったら沢筋をトラバースして隣の尾根に到着。
よく見るとそこら中、ボーダーやスキーヤーの跡だらけ。
間違いなくこちらが正解だわ。

あとは、普通に滑り降りて、無事駐車場まで下山。
最後の最後で、道間違いはあったものの、プラス約40分山スキーを楽しめたということで、まぁよかったのではないかしら。

青森山スキー遠征、無事終了!

[メンバー]
2名

[日にち]
2018年3月25日

[行程]
9:47    城ケ倉大橋
12:03  横岳
12:20  (滑走開始)
13:04  隣の尾根の末端、間違い発覚
            (登り返し)
13:23  本来の尾根到着 (滑走)
13:41  駐車場

[個人装備]
山スキーセット一式、ビーコン、スコップ、ゾンデ、カラビナ2、スリング2、10mロープ・ヤッケor雨具上下、オーバー手袋、手袋、靴下、予備手袋、予備靴下、サングラスorゴーグル、帽子、目出帽、防寒着、ヘッンプ、テルモス、地図、ナイフ、笛、トレペ、筆記用具、常備薬、行動食、予備食、非常食、ピッケル、アイゼン、(ヘルメット)
初日の八甲田大岳から見えた岩木山。
青森遠征4日目は、津軽富士ともいわれている「岩木山」を登ることになりました。
青森市から弘前市までは2時間もかからなかったはず。青森駅前のオリックスレンタカーで車を借りて向かいます。

レンタカー屋さんから「これしか残っていなくて」と渡されたのは、プリウス!初めて運転する!
3人とも興奮気味で出発しました。
(余談:PRND、B?? 乗って早々、取扱説明書を見ることに…)

目的地は嶽温泉。
そこからスカイラインの東側にある、夏道を登ります。
この日は前日とは打って変わって、いいお天気。
というか、暑い!
ひらけた緩斜面をだらだら登っていても汗が出るほど。

こういう日もあろうかと、ワタシはちゃんと夏用の帽子を持参。
これが大正解!頭が少しは爽快。
やはり春スキーには、夏用帽子が必須でした。
先頭を交代しながら登ります。
ふと耳をすますと、何やら心地いい音楽が。
サブリーダーが、音楽をかけてくれていました。

ポカポカ陽気の中、のんびり音楽を聴きながらのスノーハイク…
なんてオシャレなんだ!
普段の山行では考えられない、優雅な時間でした。

1時間半ほど登ると、だんだんと目の前に岩木山が見えてきます。
やはり、カッコイイ〜
そして、後ろも景色がいい〜
あっという間に、スカイラインの終点、リフトのところに到着しました。
(ちなみに、スカイラインの除雪はまだで、道は雪に覆われていました)
当初はリフトがある斜面もスキーで登り、リフト上からアイゼンに付け替えるかと思っていたが、リフトがある斜面は滑りにくそう。

なので、このリフトのところにスキー板をデポ。
アイゼンの準備に取り掛かりました。
スキー靴にアイゼンは、とにかく歩きにくい!
足首から上を全開にしても、厳冬期の靴の方がまだ足首が動いて歩きやすいかも。
少し硬い急な斜面に真正面から立ち向かうと、余計な体力を消耗しそうだったので、ジグザグ、ジグザグ、つづら折りで登りました。
途中からは雪が溜まっていて、リーダーの踏み跡がいい具合の階段になっていました。
通ってみると、なんてラクなんだ!
そこからは、踏み跡を頼りながら登りました。

それにしても、リーダーは強い。
私が「歩きにくい…」と感じていた間に、ぐんぐん登っていく。登り方が上手いんだろうな。
経験の差を実感しました。

上のリフトに到着。
ここからは、岩の世界。
「岩木山は、岩と木しかないから岩木山らしい」というリーダー。普通、山はどこも岩と木ではなかろうか?という素朴な疑問はさておき、雪に覆われた岩がカッコイイ!
惚れ惚れする〜

登攀系ではないものの、足の置き場を確認しながら丁寧に歩いていきます。

カメラを向けると、ポーズを決めるリーダー。
リーダーごめんなさい!景色を撮っていたので、リーダーが小さいわ…
登っていくと小屋発見〜
中はこんな感じ。
とりあえず、鐘を鳴らして先へと進みます。
途中で山頂から下ってくるスキーヤー2名とばったり。
どうやら百沢スキー場から登り、コル部分に板をデポして登頂してきたらしい。
「どこから登ったんですか?」と聞かれたので説明するのは、なぜか「そっちからも行けたんですか!」と。
あれ??

そして、ついに登頂〜!
ということで、喜びのポーズ!
360度の眺望。麓の町も、日本海も、昨日滑った八甲田も、全部見える!
海がこんなに近いなんて。

気持ち良すぎるぞ岩木山!

でも、頑張って冬に耐えた様子もちらほら。
ガッツリついたエビのしっぽ。
もう、しっぽというよりは、モップだわ。
風が少しだけ少ない建物の脇で休憩。

その際に出会ったソロの女性からも「どこから登ったんですか?」と質問が。
彼女は百沢スキー場かららしく、また先ほどと同じように説明すると、「え?あっちはどうでした?」との質問が。

え??なに?
我々が登ったルートって、マイナーなの?
夏道だし、危険箇所もないし、記録もあるし、たまたまだろうけど、立て続けに似たような驚きをされて、びっくりしました。
たぶん、我々のルートも一般的なはず。
たぶん…

腹ごしらえが済んだら、お待ちかねの滑走に向けて山頂を後にしました。
道標についたエビのしっぽは、左からも右からも。
この辺りは、四方から風が来るのかしら?
休憩することなく、一気にスキー板をデポした場所まで下ります。

風が強かったのか、仰向けに寝かせていたスキー板に付いたシールは、この短時間でほとんど乾いている。
帰ってから乾かす手間が省けてよかった。

そして、いよいよ滑走!
リーダーが広い斜面で動画を撮ってくれるということで、一番に飛び出し、
続いてサブリーダー、最後にワタシの順で滑り出します。

町に向かって、風を切って。
気持ちいい〜
これがあるから山スキーはやめられない!
樹林帯に入ってからも、ゲレンデの林間コースみたい。
樹林帯は緩斜面なうえ、雪が重たい。
ターンしづらいぞ!

それでも華麗に滑っていくリーダー。
なんか、うらやましい。
途中で休憩を挟みつつも、あっという間に駐車場に到着。
やはりスキーは機動力が違う。

と言いつつも、緩斜面ではほとんど加速しない、ワタシのスキー板。
最近お手入れをサボっていたため、ちゃんとワックスをかけなきゃと痛感しました。


▼追加情報
下山後は、汗を流すべく嶽温泉へ。
しかし嶽温泉の多くは15時まで。
諦めかけましたが、田澤旅館はまだやっているとのこと。
入浴料も安く、「せっかく来たなら入りたい!」と入ることにしました。
が、笑える事態になりました。

男性用の入り口と女性用の入り口はちゃんと分かれているものの、浴室のドアを開けると、まさかの混浴。
壁があり、それぞれの浴槽はお互いに見えない作りになっていましたが、
窓側にある大きな浴槽は男性からも女性からも入れる作りになっていました。

女性はワタシ1人のため、大きい浴槽に入るときはお互い声をかけることにしたので、お互い見られることはありませんでしたが、
1つの浴室にいながら、シャンプーやボディーソープの渡し合いをしたり、話したりは、なんとも不思議でおもしろい経験でした。

下山後は、田澤旅館の温泉に行ってみることをおすすめします!
(酸性が強めのいいお湯でした)

 
[メンバー]
3名

[日にち]
2018年3月24日

[行程]
10:10    嶽温泉
13:26    リフト下  ※スキーデポ。アイゼン装着
14:05    岩木山
14:38    リフト下  ※滑走準備
14:41    リフト下(滑走)
15:48    嶽温泉
その後、嶽温泉の田澤旅館へ

[個人装備]
山スキーセット一式、ビーコン、スコップ、ゾンデ、カラビナ2、スリング2、10mロープ・ヤッケor雨具上下、オーバー手袋、手袋、靴下、予備手袋、予備靴下、サングラスorゴーグル、帽子、目出帽、防寒着、ヘッドランプ、テルモス、地図、ナイフ、笛、トレペ、筆記用具、常備薬、行動食、予備食、非常食、ピッケル、アイゼン、(ヘルメット)、風呂セット
前日のお天気から打って変わり、翌日は雨&雪。
青森山スキー遠征2日目は、青森観光となりました。
そして、3日目。前日の降雪を楽しめるのではと、サブリーダーと2人で再度八甲田へ向かいました。
(リーダーは残念ながらお仕事。この日のために休み申請をしていたため、休日出勤になってしまったらしいです)

が…
真っ白な世界を滑ることになりました。

朝8:00に青森駅から八甲田ロープウェーに向かうJRバスに乗車。
バスに乗ってびっくり!外国人だらけだ!
ほぼ満席の車内に、日本人はサブリーダーと私の2人のみ。
いかに日本の雪山が外国人に人気か伺えました。

この日ロープウェーは20分に1本感覚で運行。早速準備をして、山頂へと向かいます。
山麓は日差しがあったのに、わずか約10分の乗車の間にあたりは真っ白。風もある。
多くの人はフォレストコースやダイレクトコースを滑走して行く。

が、我々は山ヤ。せっかくならピークを目指したい!と、前嶽を登り、西側の斜面を滑ってフォレストコースに合流することに。

視界ゼロの中、山頂から滑走し、前嶽に登り返すため、都度GPSで確認しながら進んで行く。
想定では東側の方に滑り、緩い斜面を登るはずだったが、思ったよりも西側の方に滑ってしまい、フォレストコースと合流してしまった。
仕方がないので、そこからシール登行開始。
それでも、わずか45分で前嶽の頂上に到着しました。

山頂から見ると、東側の斜面は初日の大岳にも増してカリッカリ。
磨けばスケートリンクになりそうだ…
絶対にここは滑りたくない。

その思いはサブリーダーも同じ。
カリカリ斜面を外し、西側を滑走しました。

西側は気持ちのいいツリーラン。
「ここ、当たりじゃない!?」と言い合いながら、スイスイと滑って行く。
あまりにも気持ち良すぎて、写真はほとんどありません(笑)

あっという間にフォレストコースに合流。
一気に下まで滑りきったが、下に近くにつれて、雪が重い〜
足が一気に疲れました。

ロープウェー山麓駅に着くと、別パーティーで八甲田に来ていた山仲間と遭遇!
つかの間の歓談の後、サブリーダーが朝作ってくれた、たまごサンドイッチでお腹を満たし、午後の山スキーを楽しむため、再度ロープウェーで山頂を目指しました。

山仲間がガイドさんから得た情報では、この日はモッコ沢がいいとのこと。
しかし、それだけでは帰りのバスまでに時間が余ってしまう。
ということで、午後は宮様ルートを進み、途中から寒水沢の上部を滑り、出合に来たら田茂萢岳へと登り返して、モッコ沢に向かうことにしました。
山頂に到着すると、午前以上に真っ白。
寒水沢に向かうまでは滑っていけるだろうと、シールを付けずにスタートしましたが、宮様ルートの出だしはまさかの緩い上り坂。
逆ハの字やカニ歩きで、登っていきます。
ただ、ここは後でGPSのログを確認すると宮様ルートから少し離れていた。
だから、登りだったのかも?

寒水沢の上部からの滑走は、あっという間。
ちょっとした急斜面で気持ちが良かったが、行きすぎると危険地帯に入るので、ちゃんと出合で終了。
シールを付けて、田茂萢岳の南側にある急な斜面を登り返しました。

地形図を見ると木が密集していそうだから滑走をやめたが、来てみると、
そんなに木の密集はなく、むしろ広いバーンが広がっている。
「ここ、滑れるよ!」
穴場的バーンを発見した気分でした。
来年はここ、滑ってみたいな。

急斜面なので、ジグザグにトラバースしながら進みます。
登りで滑るとやっかい…
慎重に慎重に。
30分ぐらい登ると田茂萢岳の頂上手前に出たので、ここからはトラバースしてロープウェー山頂駅へと向かいました。
途中からは宮様ルートの目印の竹も見えたので、それを頼りに進みます。
なんだか、ちょっとホッとしました。
真っ白な中の目印がこれほどまでに心強いとは。

14:32に山頂駅に到着。
田茂萢岳から山頂駅までは割と近いかと思っていたため、30分も歩くことになるとは。意外でした。
いよいよ、お待ちかねのモッコ沢滑走!
サクサクッと滑走準備をして、2人して飛び出していきます。

ここは情報どおり大当たり!
ガイドさんって、「ここが良い」ってよくわかるなぁ。さすがだ〜

サブリーダーが「先行っていいよ」と言ってくれたので、お言葉に甘えて、
「ノートラック、いただきます!」

まぁ、サブリーダーはサブリーダーで、違うコースを取りあっという間に先に行ってしまったのだが…

2人して、気持ちいいツリーランを楽しんで、山麓駅に戻ってきました。
↑この写真はもう緩斜面。

お天気は微妙でしたが、存分に八甲田を堪能しました。

[メンバー]
2名

[日にち]
2018年3月23日

[行程]
午前山行
9:20   八甲田ロープウェー山麓駅
9:50      山頂(滑走)
10:03   フォレストコース合流地点
10:46   前嶽(滑走)
11:42   八甲田ロープウェー山麓駅

午後山行
12:20   八甲田ロープウェー山麓駅
13:10   寒水沢上部(滑走)
13:30   出合
14:24   八甲田ロープウェー山頂駅(モッコ沢滑走)
15:01   八甲田ロープウェー山麓駅

[個人装備]
山スキーセット一式、ビーコン、スコップ、ゾンデ、カラビナ2、スリング2、10mロープ・ヤッケor雨具上下、オーバー手袋、手袋、靴下、予備手袋、予備靴下、サングラスorゴーグル、帽子、目出帽、防寒着、ヘッドランプ、テルモス、地図、ナイフ、笛、トレペ、筆記用具、常備薬、行動食、予備食、非常食、(ヘルメット)、風呂セット


山スキーをはじめて、2年と少し。

スキー経験は小学生までだったため、プルークしかできなかったところから、

ゲレンデのスクールを受けたり、山登りの先輩方との山行を重ね、

やっと急斜面でも滑れるようになってきましたところに、

興味深い知らせが舞い込んだのは2月の中旬頃。

「3月後半に、どなたか1名、八甲田や岩木山に一緒に行きませんか?」


もともと八甲田は憧れの場所。

山スキーにちょっと自信が出てきたこともあり、速攻申し込み、

有給申請をして2018年3月21日〜3月25日まで青森に行ってきました。


今回は、その青森山スキー遠征 初日の記録です。


20日の夜10:00に夜行バス「パンダ号」で、青森に向けて出発。

4列シートではあるものの、女性専用のバスにしたため至って快適。

ただ、想定よりもバスの中が暑い…

東京よりも寒いだろうと、着込んできていたたたため、気持ち悪くなるほど。

汗をかきながらも、日頃の仕事疲れのおかげで、1回目の休憩以降は起きることなく、

予定よりも早い8:00に青森駅に到着しました。


到着すると、今回お世話になるリーダー(青森に単身赴任中)と、すでに前乗りしていたサブリーダーと、駅前のオリックスレンタカーで合流し、朝ごはんを食べる間もなく八甲田に向けて出発しました。


青森駅から八甲田までは、約1時間ほど。途中でコンビニに立ち寄り、朝ごはんと行動食を買ったため、実際には1時間30分ほどかかりました。


今回のお目当ては、八甲田大岳。

この日、東京は雪予報。全国的に天気が悪い中、青森は良いとこのとで、期待は充分です。


地獄沼付近に車を停めて、いざ出発。最初は樹林帯のゆるい斜面を登ります。

青森の寒さにビビっていましたが、正直暑い。

早々にハードシェルを脱ぎ、フリースも脱ぎ、2枚になって登ります。


緩斜面でありながらも、大岳ルートは、ルート案内が細かく設置してあり、樹林帯では迷うことはなさそう。

先行パーティーのトレースに従いながら、ゆる〜く高度を上げていきました。


樹林帯を抜けると、目の前に大岳登場!

3月後半ともなると、さすがにモンスターは姿を消している。

期待もしていなかったが、八甲田=モンスター。ちょっと残念。

それでも、真っ白な世界に、木のグレーやゴツゴツした岩肌の茶色が見えて、幻想的な感じ。

期待感が増してきます。


右手に硫黄岳がみえてきたあたりで、休憩タイム。

このあたりにくると風が強まり、流石に2枚では寒い。

ハードシェルとオーバー手袋、バラクラバを装着しました。


そして、大岳に近づいて気がついたことが…

あまり雪がない。。


遠目に見ると、真っ白でしたが、山頂直下はよく見ると雪を纏ったハイマツがびっしり。

おまけに、この日は東風の影響で、だだっ広いオープンバーンが凍ってカリッカリ。

なんとも登りにくそう…


そして、案の定、凍った雪面ではシールが効きづらく、

リーダーはクトー(スキーアイゼン)を付け、サブリーダーとワタシはクトーを持っていないため、板を背負ってツボ足で登ることに。

凍っていても、キックステップで慎重にいけば登れるので、一安心です。


ただ、リーダーもサブリーダーもぐんぐん登っていくが(2人とも滑れる人だから)、ワタシにいたっては、登ったところでこのカリッカリをこけずに滑れるのか、登ってもハイマツだらけだったらどうしたらいいんだ、と不安もよぎる。

が、そんな不安と並行して「ここまで来たなら大岳に登頂したい」という欲望も。

その欲望だけで、2人の後を追うように登っていきました。


登っりきるとお釜の縁に到着。その縁沿いに山頂へと向かいます。


山頂は、これでもかと言うほど風が吹いていて、寒いというか、痛い。

それでも、初の青森、初の八甲田。遠征1つ目の山頂はテンションが上がる!

しかも、ナイスな眺望!

今回の遠征で登る予定の岩木山のかっこいい姿に感動〜


している暇もなく、記念写真を撮り、シールを剥がし、早々にドロップポイントに移動しました。

(とにかく寒いので)



本来なら、大岳の東側斜面を滑る予定がカリカリなので、北側の斜面を滑ります。

とはいえ、ここもカリッカリ。それでも東側斜面よりは傾斜が気持ち緩く、ワタシでも滑れる気がする。

滑るたびに感じる板のバタつきはこの際無視して、横滑りで滑り出す。

次第にカリカリ斜面に慣れてきて、ゆっくりターンをして滑る。

加速しそうになると止まって、再度仕切り直し。を繰り返して、1回も転けることなく大岳と井戸岳の間のコルまで滑りきりました。

太ももが張るぐらい力が入ってしまいましたが、ちゃんと滑りきれた自分を褒めてあげたくなりました。(なんか、日々、たくましくなっている気がする。)


そこから大岳の東側をトラバースして大岳ルートに戻ろう、と滑っていくと、

いい雪面発見!!


吹き溜まっていたのか、雪がやわらかい!

2月の八甲田パウダーをしっているメンバーからすると、そんなにふわふわではないらしいが、

上越や奥会津ぐらいしか知らないワタシからすると充分すぎるほどのやわらかさ。

緩斜面を優雅に滑ることができました。


欲を出した我々は、「これなら小岳も気持ちがいいんじゃない?」と、

帰り道に小岳を登ることに。

この発想が甘かった…


麓からみると雪がたんまりありそうに見えた小岳は、実際は木々が生い茂り、

山頂からも気持ちのよいバーンは見当たらない。
(本来はあるみたいだが、私たちは見つけられず…)

よかったことは、大岳の雄大な姿を目の前でみられたこと。


とは言え、いつまでも山頂にいるわけにもいかないので、来た道を滑り、トラバースして仙人岱ヒュッテに向けて西側の斜面を滑走しました。

木の狭い間を慎重に抜けます。アドレナリン出まくり。

カリッカリよりも緊張する。

ジグザグに、スピードが出ないように、木にぶつからないように、転けないように…

(リーダーはザックの紐が枝に引っかかり、めずらしく転倒)


広い斜面に出たときの開放感(心の)がすごかったです。


仙人岱ヒュッテにくると、他のパーティーと遭遇。

今日はこのヒュッテに泊まるのだとか。

確かに、ここを拠点にすれば、いろいろ滑れるからおもしろそう!と思いながら、

ここからは、気持ちよく硫黄岳ルートを滑ります。

今までの緊張から解き放たれたかのように、ぐんぐん滑っていきます。

そして…ちょっと行き過ぎた。

リーダーはうまく谷を越えて滑ったのに、先を滑っていたサブリーダーとワタシは気持ちよすぎて少し谷へ。

すぐ気がついたので、ほんの10mぐらいですが、カニ歩きで谷の上まで歩く羽目に。

なんともはや…


気を取り直して、合流した大岳ルートを通って地獄沼に戻ってきました。

遠征初日、なかなか良いスタートでした。


[メンバー]

3名


[日にち]

2018年3月21日


[行程]

9:50  地獄沼

12:30 大岳

13:05 大岳と小岳のコル

14:05 小岳

14:35 仙人岱ヒュッテ

15:10 地獄沼

その後、酸ヶ湯温泉へ


[共同装備]

ツェルト、ガスヘッド、ガスボンベ、食器(小)


[個人装備]

山スキーセット一式、ビーコン、スコップ、ゾンデ、カラビナ2、スリング2、10mロープ・ヤッケor雨具上下、オーバー手袋、手袋、靴下、予備手袋、予備靴下、サングラスorゴーグル、帽子、目出帽、防寒着、ヘッドランプ、テルモス、地図、ナイフ、笛、トレペ、筆記用具、常備薬、行動食、予備食、非常食、ピッケル、アイゼン、(ヘルメット)、風呂セット

※この日、アイゼンとピッケルは車に置いていきました。